歯の矯正は痛い?
- 2022年6月16日
- お知らせ
こんにちは。豊中市上野西いわさきファミリー歯科・矯正歯科院長岩﨑将也です。先日、大学時代同期の先生達と会う機会がありました。それぞれ口腔外科や矯正歯科で日々診療に従事しており、いろいろな話をする中で良い刺激になり益々頑張ろうと思いました。
さて、歯の矯正治療を始める際の不安要素の1つとして「治療中の歯の痛み」があると思います。私も自分が矯正していた時、痛みがあったのを覚えています。当院でもよく相談時に「痛いんですよねー?ちょっと怖いんです。」とご質問いただきます。そこで今回は歯の矯正治療における痛みの原因と対処法についてお話します。
痛みの種類と対処法
①歯の移動に伴う痛み 歯に矯正力を負荷すると、移動する方向の骨が吸収されてスペースができ、そこに歯が動いていきます。骨が吸収される初期にプロスタグランジンE2という物質が産生され、これが痛みの原因となります。痛みの感じ方は個人差がありますが、一般的には装置装着後(調整後)6時間前後から痛みが出始め、翌日~翌々日がピークで3日前後(長くても1週間)で痛みが治まってきます。けして治療期間中ずっと痛いわけではありません。対処法としては冷やすといいと言われています。またロキソニンなどの痛み止めを服用すると痛みは治まりますが歯の動きにも影響がある可能性がありますので、どうしても我慢できない場合の服用をおすすめします。
②矯正装置による痛み 矯正装置が頬や舌、歯ぐきに当たって傷ついたり口内炎ができたりで痛みを生じます。お口の中は髪の毛一本入っただけでも気になるくらい繊細なところなので、装置装着後は違和感であったり装置が当たる感じがあると思いますが、徐々に慣れてきます。対処法としてはお渡しする矯正用ワックスを気になる装置部分につけることで凌げると思われますが、一度担当医に診ていただくのをおすすめします。
③ものを噛んだときの痛み 歯が動く際の痛みを感じている間は食事でものを噛んだときにも痛みを感じる場合があります。特に固いものを噛むと痛みが出る場合があるかもしれません。痛みがある期間は柔らかめの食事で様子を見るのがおすすめです。
どの痛みにも共通することですが、我慢できない、寝られないほどの痛みを感じる場合は、無理せずクリニックにご連絡ください。
マウスピース型カスタムメイド矯正装置(製品名インビザライン・インビザラインファースト)の痛みは?
結論から言うと、痛みが全くないといったわけではなく、「痛みが少ない装置」と言えます。痛いというよりぐっと締め付けられる感じといった感想が多いです。
①歯の移動に伴う痛み 歯に過度な力をかけると痛みが出ますし、逆に歯の動くスピードが遅くなる場合があります。マウスピース型カスタムメイド矯正装置は治療計画の中で歯に過度な力がかからないようにコンピューターで設計されますので必要以上の力がかかりません。
②矯正装置による痛み ワイヤー矯正のように針金や金具を使用することは少ないので舌に当たって痛い、頬に口内炎ができたといったトラブルはほぼありません。お子様でも安心して治療ができます。
マウスピースは自身で外すことができるのがメリットで、どうしても痛みが強い、明日大事なイベントがあるのに痛くて寝れないといった場合、最悪外せば落ち着いてくるので精神的に安心な部分があります。ただ、外してばかりだと治療もうまく進みませんので、痛みが強い場合はクリニックにご相談ください。
いかがでしたか?痛みだけが矯正治療の不安要素ではありませんが、少しでもお役に立てれば幸いです。お口の中で気になることございましたら気軽にご相談ください。